十五年前、ポルトガルの漁師町に移り住んだころ、私たちは友達もなく寂しい日々でした。
当事よく来たのが、このタビラです。ポルトガルのベニス・・・と勝手に名づけたお気に入りの美しい町です。
すっかりご無沙汰していましたが、先日、急に思いついてフランス人カトリーヌのレストランに行こう!ということになりました。三月に日本に旅行に行き、素晴らしかったと、興奮して報告してくれた彼女からしばらく連絡がなく、気になっていたのでした。店はなぜか閉まっていました。南仏料理のおいしい店なのです。
と・・・こんなものが・・・すっかり観光化したようです。それにしても・・・これはいったいなんでしょう。せめてポルトガル名物、チンチン電車風とか、知恵はないのでしょうか?この段階で、ご機嫌はかなり傾きました。
仕方なく、近所で典型的なポルトガル料理を食べました。
夫はバカリャオ(塩鱈)を頼みました。
塩辛くて食べられませんでした。この料理は、塩漬けの鱈の戻し方で、よしあしが決まるのです。大失敗。
私は、家では肉を食べないので、ステーキ・・・硬くて噛みしだけませんでした。まぁまぁのソースをつけて、ポテトフライだけ食べました。
ここで、奥様のご機嫌は、完全に斜めに・・・。
観光化されてしまった地域を避けて、教会に行きました。昔のままです。
その脇の静かなバーで飲みなおし、奥様はようやく平常心を取り戻したのでした。