オランダ人画家ジュスチーヌのお母さんが来ているというので、挨拶に行きました。エレガントなきれいな人でした。私よりひとつ年上・・・若く見えるので、姉妹のようです。
30年近くも前に離婚し、新しいパートナーと20年暮らしましたが、5年前に交通事故で亡くなりました。悲しむ母親を支えたのは娘のジュスチーヌで、ようやく立ち直りつつあるようです。
長い付き合いなのに、初めて聞く話しでした。
十月の初め、ジュスチーヌの誕生日に、オランダのお父さんから「おめでとう!」と電話がありました。彼女は市場で買い物中でした。家に帰ると、ポルトガルの家にお父さんがいて・・・うれしい嘘で、ジュスチーヌを大いに喜ばせました。誕生日の料理は、夫のエドウィンとお父さんが作りました。お父さんは、ときどきガールフレンドを連れてポルトガルに遊びに来ます。
別の道を歩む両親を、娘は温かく見守っています。
さて、そのジュスチーヌのソファのポートレイトです。買うつもりで予算も決め、出かけましたが・・・この絵は彼女のもっともお気に入りで、手放したくないそうです。どこかに行ってしまうのではなく、彼女の身近にあるということであるなら納得・・・残念だけれど諦めもつくというものです。
実は、かなりのお気に入りがすでにあるのです。十数年前、骨董屋で見つけたポルトガル人画家の絵です。素朴な画風で、色がとてもきれいです。これは八号くらいでしょうか。他にも野の花などの小品がいくつかあり、集めようと思っていたら骨董屋が潰れてしまいました。残念なことです。
我が家は壁に穴を開けるのを禁じられているので、やや大げさで好きになれなかった電気スタンドの笠を取り払い、そこに掛けてあります。