厳しい夏がすぐそこに来ています。わずかに残っていた花を摘みました。
オランダ人、ドリーンに拾われ、森の王者となったケベックです。足元にすり寄り、盛んに散歩に誘います。
それを見ていたチボーが気づき、いきなり森に向かって走り出し、そのあとを、ケベックも負けじと追って行きました。
二匹はあっという間に見えなくなり、途方に暮れていると、チボーが戻ってきました。早く早く・・・と、焦れたように吠えています。
野バラがわずかに残っていました。
この冬は雨が多かったようで、小川の水も枯れてはいませんでした。
白い光と草むらにまぎれて、ケベックもチボーも見えません・・・あ・・・ドリーンの姿が・・・慌てて後を追いました。
それでも、涼しい木陰には、少しばかりの花が残っていました。
今年は、とうとう花の絵が描けませんでした・・・忘れないように、食い入るように眺めました。
もうすぐ、草原は太陽に焼きつくされるのです。