今年も、アメリカ人、イブリンの形見、シランが咲きました。
あらかたは友達に分けたのですが、まだまだ思いがけないところで咲いてくれました。
日本のどこかから、ヨシコという日本人がサンフランシスコに持ち込んだシラン・・・やがてイブリンに託され、ニューヨークに渡り、ポルトガルにやってきた、旅するシランです。
水仙の球根も混じっていたようで、テラスがいい香りに包まれています。
イブリンの亡くなったのは、二月でしたが、私たちは帰国中です。毎年、この花の咲く時期に思い出すことにしています。
日曜日のシネマの夜にも連れて行きました・・・ここの庭、エドウィンとジュスチーヌの庭にも移植し、咲きました。
花好きが「わぁ・・・」と、声を上げたら、すかさずアメリカ人、イブリンの物語を話すことにしています。
ニューヨークに住んでいて、イブリンと喧嘩ばかりしていた娘も亡くなりました。サンフランシスコにいた妹も亡くなっているでしょう。もう誰も彼女の話をする人はいません・・・ここでシランが咲いている間は、噂話をしてあげようと思っています。