ホームの部屋に飾ってあった写真・・・どう呼んだらいいものか・・・夫の父の後妻・・・お母さん、と疑いもなく呼んではいたものの、法律的には複雑らしいです。
宿は少し離れた大村にしかなく、バスでホームに通いました・・・多い時で一時間に一本・・・二泊三日で三度通いました。
誰もいない・・・ホームは、この先にあります。
後妻はおしゃれで、こういう店には出入りしませんでした。大村の岩田屋か、日本橋の三越の通販で買い物をするのが自慢でした。私は、この店が大好きで、よく掘り出し物を見つけて、後妻を笑わせました。
父の墓からは、二人の暮らした家が見えます。後妻のホームの部屋からは、父の墓が見えるのです。
誰も住む者のいなくなった家に・・・つい足が向いてしまいます。隣に住む従兄がよく手入れをしてくれて、当時のままです。
後妻がこの景色を見ることはあるのでしょうか・・・。
四人でお弁当を持って登った山や、シジミや山菜採りに出かけた懐かしいあたりを、従兄が車で廻ってくれました。
ひと気のない大村駅周辺には、不釣り合いなイルミネーション・・・却って寂しさがましたのでした。
年に一度しか会えませんが、今回はポルトガルに戻る前、二月にも訪ねようと思っています。
最初の結婚で置いてきた一人娘は訪ねてきません。82才・・・もう、欲しいものはなにもないのです・・・それも、寂しいものです。