伊豆に向かう車窓の風景は、なにやら春めいてきました。木々の若葉の中に白梅や紅梅が色鮮やかで、河津桜もそろそろ終わりです。その下には黄色の菜の花・・・いつの間にか春の気配が漂っていました。
玄関に入ると、ふわぁ、と、ほのかな梅の香り・・・出かける前に活けておいたものが満開でした。ささやかな幸せです。
食堂にも白梅・・・
そして、朝・・・視線を感じて外に目をやると・・・猫ちゃんが・・・この傾斜のすぐ上の椿の根元にお墓があります。お化け ? ・・・
すぐに写真を撮りました。拡大してみると、どう考えても、猫ちゃんです。鋭い目つきは若いときのものです。窓ガラスがあるので、向こうからは、こちらが見えないはずですが、しっかりと私を見ています。
なんでしょうか・・・なにか言いたいのかしら・・・
みそ汁用に、庭の蕗の薹を摘みました。春の香りです。
それにしても、猫ゃんのお化け・・・いまだに気持ちの落ち着かない私を心配して出てきたのでしょうか。一瞬目を離すと・・・もういない。窓を開けて確かめましたが、どこにも姿はありませんでした。この枯れ草の中は暖かなので、よく昼寝をしていたものです。「猫ちゃぁん・・・」と、呼ぶと、枯れ草が持ち上がり、にゃ、と返事をして顔を出しました。思い出してもらいたかったのかもしれません。