11月の2日は、死者の日(万霊説)とかで、この一週間はお墓参りに行く人が多いのです。日本のお彼岸といった感じでしょうか。この時期は市場に墓参り用の菊の花が並びます。例年、おびただしい数の花屋が並びますが、不景気も拍車をかけているのか、年々数が減ってきています。
菊はハウスで作っているようで、お安くありません。それと、お墓用の花なので、部屋に飾る習慣がなく、かつて大量の菊をテーブルに活けていたら、女中が悲鳴を上げ「縁起でもない!」と、えらく叱られました。
水墨画の基礎は、四君子と言って、蘭、竹、梅、菊、のお稽古が大切です。お稽古仲間に本物をじっくり見せたくて、数年前に挿し木し、毎年よく咲いてくれます。やはり、お手本より、実物のスケッチに勝るものはありません。
これは一本7ユーロもしたのですが、毎年買うよりは・・・と思い切って買い求め、挿し木にしたら
やはり毎年咲いてくれます。花びらの裏表の色が違う珍しいものです。
嵯峨菊のように、繊細なものはなかなか見つけられません。日本人の美意識は素晴らしいです。