ポルトガルの南に位置する、ここアルガルベは夏になると金輪際、雨は降りません。ジリジリと音が聞こえるほどの暑さに、なにもかもが晒され人も犬も、猫も家も通りも干からびてしまいます。
四月あたりまでは、ときどき雨が来ますが、スコールのようなもので誰も洗濯物を取り込みません。しかし、五月もなかばというのに、今日は激しい雨が降りました。市場にも、冬の野菜と夏の野菜がいっしょに並んでいたり・・・・・・どうも近頃は、怪しいことが起きています。
濡れそぼる草原の向こうに、真っ赤なコクリコ(ひなげし)が群れをなしていました。
春の終わりを告げるコクリコも、この雨で今日が見納めとなるでしょう。まだ夏は来ていないというのに・・・。